国際緊急援助隊研修(医局)
- 2019
10/28
12:27 - カテゴリー:地域医療
先日、国際緊急援助隊(JDR)の医療チームの研修に参加しました。JDRというのは、その名の通り海外で災害など、その当事国だけでは対応できない大規模な医療ニーズが発生した際に派遣要請が出され、緊急に組織、派遣されるチームです。直近では、2019年のモザンビークのサイクロン被害に対して派遣されました。DMATの海外版、というイメージでしょうか。
数年振りの研修参加でしたが、その内容は大きく様変わりしていました。以前は、「野外診療所」のような一時救護と後方搬送をメインとしていましたが(タイプ1)、今回はより「病院医療」にシフトしていました(タイプ2)。非常時だからといって医療の質を下げて良い訳ではない、平時と同じ医療を提供できるように準備すべき、という理念が強くなっていました。諸外国は、病院機能をまるごと輸送できる体制を整えつつあり、病棟・手術室はもちろん、ICU機能をもつテントも備えていました。設備の変化に伴い、現場で求められる能力も変わっており、なかなか大変な研修でした。
きちんと学び続けないと世の流れに取り残されてしまうという焦りと同時に、場所に関わらず最善の医療を提供する、という理念の広がりに意を強くした研修でした。
*写真は、以前医療支援で訪れたパプア。・ニューギニアの海です。JDRは関係ありません。悪しからず*