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お誕生日おめでとう(訪問看護)

 

10月1日はSさんの69歳のお誕生日でした。

69歳を祝うメッセージを皆で寄せ書きをして、奥様に手渡したところ、涙を流して喜んでくれました。 今年も無事にお誕生日を迎えることができたと思っているところへ届いたメッセージカードだったので、とても嬉しかったそうです。

 

Sさんは、AL Sで、2004年より人工呼吸器を装着されています。

ずっと、在宅療養を継続されており、奥様一人で介護されています。

呼吸器の管理、胃瘻の管理、バルンカテーテルの管理、痰の吸引、清潔ケア…と、やる事は無限にあり、それが奥様一人の肩にかかっているのです。

訪問診療、訪問看護が介入していますが、訪問時間は1時間程度です。それ以外の時間は、ご家族の手に委ねられているのが在宅療養の現状ですから、家族の負担の重さは測り知れないものがあります。

24時間、365日、休む暇はありません。

肉体的にも、精神的にも、とても大変な毎日です。

それを15年も一人でやり続けている奥様は、「すごい」の一言しかありません。

 

訪問看護を行なっていると、療養されている本人の大変さはもちろんですが、介護をされるご家族は、もっと大変なのだといつも思わされます。

ご家族を支えるのも訪問看護の役割なのですが、 Sさんの場合のように、反対にこちらが励まされたり、勇気や元気をもらう事が多くあります。

奥様には、一緒にケアしながら色々な話を伺っています。

「ねぇ、お父さん。」と、奥様が言い、 Sさんも、わずかに動かせる口角を上げて微笑まれている事もあります。

会話が出来なくても、二人はつながっているのだな、と感じます。

 

これからも穏やかな日常が続くことを願っています。

 

奥様は、写真は恥ずかしいそうです。

当日同行の研修医と共に。


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